「何もわからない」と悩んでいる、居宅介護支援事業所の新人ケアマネさんへ

こんにちは。居宅介護支援事業所で主任ケアマネジャーをしているゆーりです。

ケアマネ試験に見事合格して、いざケアマネジャーになってはみたものの、このようなことで悩んでいませんか?

  • 覚えることが多すぎて頭に入らない
  • 利用者や家族にうまく説明できない、質問に答えられない
  • ケアプランや医師宛ての照会など、なんて書いたらいいかわからない
  • やることが多すぎて何から手をつけていいかわからない

このようなお悩みを抱える新人ケアマネさんに向けて、少しでも力になれたらと思い、この記事を書くことにしました。

結論から言うと、今バリバリ仕事をしているケアマネジャーの誰しもが「はじめはみんなそうだった」ということです。

もちろん私も…

そして、この「何もわからない」状態を打破していく方法の一つとして私がお勧めするのは「最初は人の真似でいい」ということです。

私は居宅介護支援事業所一筋に14年間ケアマネジャーをしています。

私の新人時代の失敗談も含めて、なぜ私がそう思うのかについて、お話したいと思います。

肩の力を抜いて、是非、最後までこの記事を読んでみてくださいね。

目次

一度にたくさん覚えなくてもいい

私の前職は特別養護老人ホームの介護スタッフです。

転職して、居宅ケアマネ初日の午前中は管理者からケアマネ業務についての説明を受けました。

いちおうメモを取りながら話を聞きましたが、はっきり言ってほとんど何を言っているのかわかりませんでした。

管理者の説明が悪かったのではなく、私の頭が追いつかなかったのです。

前職が施設勤務だった私には在宅介護のことはチンプンカンプン。

帰宅してから、インターネットで「提供票とは?」「利用票とは?」って検索したことを今でも覚えています。

ありがたかったことは、先輩ケアマネが「わからなかったら、また聞いて」といつも言ってくれたことでした。

なので、教えてもらったことでも、繰り返し聞いていたと思います。

でもさすがに3回以上聞くのは気がひけて、そういう時はその先輩が訪問で不在のときに、別の先輩ケアマネに聞いたりしていました。

忙しい先輩ケアマネには迷惑だったかもしれませんが、そうやって覚えていくものだと思います。

きっと、その先輩ケアマネもそうだったはずです。

私は今、管理者で新人ケアマネさんを教える立場になっていますが、必ず「わからなかったら、また聞いて」と言うようにしています。

まったく迷惑ではありません。自分もそうだったのですから…

【利用者や家族とのコミュニケーション】取り方のコツ

  • 先輩ケアマネの電話応対の仕方を観察して真似る
  • 自分が喋ることより、利用者や家族の話を聞くことに注力する
  • 言葉につまるときは、利用者や家族の言葉を復唱しながら時間を稼ぐ
  • 【利用者や家族からの質問】答えがわからないときは、持ち帰って後で返事をする

先輩ケアマネの電話応対の仕方を観察して真似る

居宅ケアマネになった初日、先輩ケアマネが電話で利用者や家族、サービス事業所などと、電話でスラスラと喋っていることに感動したのを覚えています。

言葉使い、言葉の言い回し、言葉の強弱のつけ方、ときには謝罪の仕方なんかも、聞いていて自分が感じ良く聞こえたものは真似をするようにしました。

ケアマネ業務以外でもそうですが、最初は「良いものを真似る」というのが一番手っ取り早く身につく方法だと思うのです。

ある程度身についてから、自分のアレンジを加えていく。

料理と似ていますね。最初はレシピを見て…そのうち、違う材料や調味料を加えてみる…みたいな。

自分が喋ることより、利用者や家族の話を聞くことに注力する

ついつい、あれもこれも説明しなければ…と自分ばかり喋ってしまうこと、あると思います。

これは私の新人時代の失敗談です。

一人で新規利用者の訪問をするようになった頃、とある利用者さん宅に伺い、キーパーソンであるご家族に私が初めにした話は契約書と重要事項説明書の内容でした。

そのご家族より、「まずはこちらの話を聞いてほしい」とお叱りを受けたのです。

私は最初にこちらの事業所のことを説明して契約を交わさなければ…と焦る気持ちがありました。

初めて親が介護を受けることになったそのご家族にとっては、今、困っていることや不安なことを、まずは聞いてほしかったのだと思います。

利用者やご家族は自分の話を聞いてくれる人の方が安心できるのです。

この反省は今でも忘れていません。

なので、新人のうちはうまく喋れなくても、利用者やご家族の話を聞くことに注力できれば大丈夫。

無理にうまく喋ろうとしなくても、月日が経てば段々慣れていくものです。

言葉につまるときは利用者や家族の言葉を復唱しながら時間を稼ぐ

新人のうちは利用者や家族にスラスラ説明するのは難しいですよね。

ゆっくり喋る方が絶対にお得です。

ゆっくり喋った方が次に何を言おうか、考えながら喋ることができます。

私は今でも、答えに困るときは、利用者や家族の言葉を復唱したり、「○○なことがあったんですねー」と語尾を伸ばしたりして、時間稼ぎをしつつ、会話をしています。

復唱することで自分の頭も整理でき、案外、その方が良い答えが浮かんだりしてくるのです。

【利用者や家族からの質問】答えがわからないときは、持ち帰って後で返事をする

利用者や家族からの質問で、いくら時間稼ぎをしたとしても、はなからわからないことは、あっさり諦めて「事務所に持ち帰って、きちんと調べてからお返事しますね」で大丈夫。

「きちんと調べて」って言われるると、なんだか信用できませんか?

「きちんと調べて」があるかないかで印象が変わると思います。

逆の立場でも「自分のためにきちんと調べてくれるんだ」ってなんだかうれしいですよね。

ほんの些細な一言ですが、是非、活用してみてください。

ケアプランや医師宛ての照会などの文言は良いと思ったものを真似る

ケアマネの実務研修でケアプランについてはある程度学んだとしても、医師宛ての照会などは、かしこまった文章で難しいですよね。

私は先輩宛ての照会の返信がきたとき、先輩に渡す前によくこっそり見ていました。

こう書けばわかりやすいなって思ったものは、そく真似る。

テンプレ化する感じです。

ケアプランの文言に関しても、インターネットで検索すれば、たくさんの文例が出てきます。

本当に良い文例が多いですよね。

「私が言いたかったのはこれだ!」っていう文言がきっと見つかると思います。

新人のうちはそれで良いのです。

私も先輩ケアマネのケアプランをよくパクッていました。

訪問が近い利用者に関する【照会・サービス調整・ケアプラン原案・利用票】を優先

ケアマネの実務研修では「アセスメント」→「課題整理総括表」→「ケアプラン原案作成」の順に学ぶのではないかと思います。

私がケアマネになった頃は、この「課題整理総括表」なるものはありませんでした。

真面目にこの順番でケアプラン原案を作っているケアマネは、ほぼいないと思います。

担当利用者が増えてくると尚更ですし、急な対応が必要な利用者が出てくると、とてもじゃないけど手がまわりません。

私の中では「アセスメントは頭の中にあり、担当者会議が終わってから、それを紙におとす」という都合のよい解釈にしています。

大きい声では言えませんが、課題整理総括表に関しては、これから受けていくケアマネ更新のための法定研修で活用できれば十分です。

何から手をつけてよいのかわからないときは、訪問が近い利用者の【照会・サービス調整・ケアプラン原案・利用票】を最優先にしましょう。

自分のスケジュール表を見ながら訪問が近い利用者からこなしていくイメージです。

ぶっちゃけ、これができれば、そのほかの書類や支援経過は、時間があるときにやれば良いのです。

まとめ

今回は、いざ居宅ケアマネになってはみたものの、何もわからないと悩んでいる新人ケアマネさんに向けて、少しでも力になれればと思い、私の新人時代の失敗談を含めてお話をしました。

前職が施設勤務で在宅介護がチンプンカンプンだった私でも、14年間居宅ケアマネをやってこれました。

繰り返しになりますが、私が伝えたいこと…

何もわからないと悩んでいる、居宅介護支援事業所の新人ケアマネさんへ
  • ケアマネジャーの誰しもが「はじめは何もわからない」
  • 何もわからない状態を打破するために、「最初は人の真似でいい」

新人ケアマネの皆さんが、この記事を読んで少しでも元気になってくれたら、とてもうれしいです。

新人ケアマネの皆さん、一緒にがんばりましょう!

最後までこの記事を読んでいただき、ありがとうございました!

ケアマネplusライターでは、新人ケアマネさんを応援しています!
これからも皆さんに役立つ情報発信をしていきますので、是非、またこのブログをのぞいてみてくださいね。

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