ケアマネの仕事は、専門知識や調整力だけではなく、日々の「感情」に大きく左右されます。
利用者・家族・多職種・そして職場の人間関係…
どこに行っても気を遣い、誰かの想いを受け止め続けるうちに、自分の心の余裕が削られていくことがあります。
14年ケアマネ生活を続けている私も、これまで順風満帆だったわけではありません。
利用者や家族の対応に神経をすり減らし、職場の人間関係にも悩む時期がありました。
そんな経験から、私は“もうひとつのキャリアを持つこと”が、自分を守るための大切な選択肢だと気づいたのです。
この記事では、
- ケアマネという仕事が抱える感情労働のリアル
- ケアマネの仕事が辛いと感じたときの話
- 新しいキャリアアップにCanvaやAIを選んだ話
をまとめます。
「ケアマネの仕事、続けていけるかな」「職場の人間関係が辛い」
そんな悩みを抱えているケアマネさんに、少しでもヒントになればうれしいです。
ケアマネの仕事は、なぜ感情労働と言われるのか?
ケアマネの仕事はよく「調整役」と言われます。
でも実際に現場で働いてみると、それ以上に「感情を使う仕事」だと感じませんか?
- 本当は疲れていても笑顔で接する
- 怒りや悲しみを押し込めて、冷静に対応する
- 相手の感情を受け止め、共感しながら話を聴く
- 自分の気持ちより、「相手がどう感じるか」を優先する
こうした“自分の心の調整”そのものが、労働になっている仕事です。
利用者・家族対応での感情の消耗
こちらは丁寧に説明したつもりでも、「そんなこと聞いていない」「なんでできないの?」と利用者や家族から言われることがあると思います。
ときには、介護保険の制度上できないことでも、「そんなのおかしい!」とケアマネに怒りをぶつける利用者や家族の方もいるでしょう。
怒っているのは自分に対してではなくても、その”感情”を真正面から受け止めるのは、心が消耗します。
職場内の空気・人間関係に気を遣う場面
同じ事業所のなかでも、「この人とこの人は仲が悪い」「今日はあの人の機嫌が悪そう」など、空気を読みながら仕事を進めることがあります。
自分には関係のないはずなのに、その雰囲気が伝わってきて、胸がザワザワする。
ほかにも、「一貫性のない管理者の指示」「支援に関する意見の食い違い」など、自分の意見を押し込めることもあると思います。
特に、利用者支援の方向性については、やってみないとわからない部分でもあり、ケアマネによって意見が対立しやすい場面のひとつです。
これも立派な感情労働です。
「板挟み」になりやすい構造的な理由
利用者・家族、サービス事業所、多職種、地域…
それぞれの立場が違うなかで調整するケアマネは、“誰かの不満”を受け取らざるを得ない場面が多い仕事です。
うれしい話だけなら良いのですが、そうでない話までケアマネが窓口になることも少なくありません。
私は、ここに一番の難しさがあると思っています。
14年のケアマネ生活で “辛い” と感じたこと

ケアマネの仕事は、やりがいも大きく「自分に向いているな」と思った瞬間もたくさんありました。
でも、それ以上に職場の人間関係に疲れ、しんどい日もありました。
自分の力では、どうにもできない
事業所内・包括や行政、どこに相談しても、どうにもできない現実がありました。
当時の私は「期待に応えたい」と思うあまり、無意識に自分を追い込んでいたのだと思います。
帰宅しても、仕事のことが頭から離れない。
気持ちだけが、ずっと緊張している状態のこともありました。
職場の人間関係のストレスと後遺症
14年のケアマネ生活を振り返り、一番辛かったのは、事業所内の人間関係のストレスでした。
現在、その原因だった方は異動され、人間関係のストレスからは解消されています。
ただ、約3年間続いたそのストレスの後遺症で、今でも不眠に悩まされています。
「仕事が終わっても、モヤモヤで気持ちが休まらない」
そんな日々が続くと、自分の心と体が悲鳴を上げ始めます。
そのときに私は、“この仕事が好きでも、続けられないこともある”と感じたのです。
頑張り続けることが必ずしも正解ではない
ケアマネさんは真面目で、責任感が強い人が多いです。
だからこそ「頑張りすぎてしまう」のだと思います。
真面目な人ほど、自分をすり減らしてしまう
- 「まだ大丈夫」
- 「もう少しならできる」
そう思い続けていたら、ある日パタッと限界がきてしまう…
私の場合は、それが「不眠」という形で現れたのだと思います。
「新しい道」を作っておくことも大切だと感じた
介護業界に20年いる私にとってのキャリアは、ずっと「介護・福祉」の分野だけでした。
子供が社会人になり、余裕ができた時間を使って何かを始めようと思ったのが、このサイトを作ったきっかけです。
そこから、少しずつCanvaやAIに触れていったことで、「新しい道」が見えてきた。
もし、もっと早くこの「新しい道」が見えていたら、あの辛い3年間は違った3年間になったかもしれないと、今、思っています。
「もしものときの道」があるだけで、ケアマネの仕事にも向き合える。
心が少し軽くなりました。
“もうひとつのキャリア”という選択肢

私は今、CanvaとAIに魅せられて、そのスキルを試行錯誤で学んでいます。
ケアマネ以外の収入源ができれば
- 精神的な逃げ道になる
- 働き方の選択肢が広がる
- 事業所の人間関係に縛られなくなる
- 「辞めても生きていける」という安心感が生まれる
感情労働から逃れられないケアマネにとって、これは大きなメリットだと思います。
私がCanvaやAIを選んだ理由
- ケアマネ業務と並行してスキルを活かせる
- 大金をかけなくても始められる
- デザインの専門知識がなくても始められる
- 在宅で隙間時間で学べる
- 年齢に関係なく伸ばせる
小さく始められる学びが、気持ちの支えになっています。
最初からお金になるわけではないけど、「私には別の選択肢もある」と感じられるだけで、心が楽になりました。
まとめ:自分を守るためのキャリア戦略を持とう

ケアマネという仕事は、人の生活を支える尊い仕事です。
だからこそ、あなた自身の心と体も守ってほしい。
私は”もうひとつのキャリア”の「新しい道」が見えたことで、仕事を続ける余裕と安心感が生まれました。
そして、「介護・福祉」以外の世界も、新鮮で眩しく見えるのです。
「介護・福祉」のキャリアしか持っていなかった私でも、違う世界に触れて、別の可能性もあると思えた。
「もうひとつのキャリアを持つことで、ケアマネの仕事にも向き合えている」今は、そう感じています。
昔の私のように悩んでいるケアマネさんへ。
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