居宅ケアマネ歴14年、今回で3回目の運営指導を経験した私が、「そろそろ運営指導くるかも…」と不安なケアマネジャーの方に向けて、運営指導の準備から実際に運営指導で確認された内容を発信しています。
第三弾は、運営指導【各種加算編】です。
きちんと支援していても、記録がないだけでやっていないと見なされることもある運営指導。
しっかりと対策し、自信をもって運営指導に臨めるよう、是非、参考になさってください。
ただし、保険者によって注目するところに違いがあると思うので、そこはご理解の上、読んでくださいね。
(途中、私のつぶやき「BREAK」タイムが入ります。ご容赦ください…)
各種加算・ケースファイルの選定

私が経験した過去3回の運営指導(1回目・2回目は実地指導という名称)を振り返り、ケースファイルがどのように選定されたのか、表にまとめています。
| 1回目 | 2回目 | 3回目 |
| 指導者が当日、請求明細書を見て加算算定しているケースファイルを選定 | 当日指導者から「○○加算を算定しているケース」と言われ、こちらで選出 | 指導者が利用者名(加算や口腔機能・軽度者レンタル)を書いたリストを持参 |
その年によって違いますね。
保険者によっても、もちろん違うと思います。
共通していえることは、各種加算を算定しているケースファイルは、かなりの確率でチェックされる。
今回は、各種加算を算定しているケース、そのほか、軽度者レンタル、通所で口腔機能向上加算を算定しているケースの利用者名がリストに記載されていました。
運営指導(準備編)でお伝えした「優先度の高いケースファイル」が見事的中していました。
あらためて、準備の大切さを思い知らされますね。
運営指導で指導者が確認された加算の種類
運営指導で指導者が確認された加算は以下の通りです。
- 初回加算
- 入院時情報連携加算
- 退院・退所加算
- 通院時情報連携加算
- ターミナルケアマネジメント加算
初回加算は2区分以上変更のケース
新規で居宅支援を開始した月に、初回加算を算定するのは一般的です。
運営指導で確認されたのは、区分変更で2区分以上の変更があったケース。
「支援経過に初回加算を算定した根拠が書かれているか?」を指導者が確認されていました。
ほかにも居宅支援が2か月空くと初回加算が算定できるので、これに該当するケースも要チェックです。
入院時情報連携加算は入院時間の記録が必要
令和6年度の報酬改定で入院時情報連携加算(Ⅰ)と(Ⅱ)の要件が変更になりましたね。
事業所の営業時間内か時間外かで変わる、違和感のある改定…
この改定により、入院になった時間まで(Ⅰ)か(Ⅱ)の算定根拠として支援経過に記録しなければなりません。
実際に指導者が「何時に入院?」と、その記録を確認されていました。
BREAKタイム
利用者さんが入院になる場合のよくあるケース。
ヘルパーさんが訪問して「体調が悪そう…」とケアマネや家族に連絡→家族がかけつけて病院に連れていく、もしくは救急搬送→病院で診察・検査を受け入院。
この流れでいくと入院が決まるのは、夕方近くになることが多い。
入院の手続きなんかで忙しい家族に「何時に入院になられました?」
営業時間内か時間外か、微妙な場合は「何分頃でした?」って聞かなければならない。
「このケアマネ大丈夫?」って家族に思われないか…
もうすぐ営業時間が終わるときに入院の連絡があれば、(Ⅰ)を取るために残業して入院時情報を作るか、諦めて翌日(Ⅱ)を取るか…
ため息が出ます。
退院・退所加算(ロ)病院のカンファで在宅側3者そろっているか?
コロナ以降は算定する機会が減った退院・退所加算。
一番直近で算定している、退院加算(Ⅰ-ロ)のケースを指導者に確認してもらいました。
ポイントは、病院の診療報酬、退院時共同指導料2の注3の要件を満たしているか?
満たしている場合は病院が「合同カンファレンス(本人もしくは家族の署名入り)」等の書類を作成しているので、その写しをもらっておく必要があります。
出席者が記載されているので、要件である在宅側3者がそろっているのが一発でわかります。
それをもとに、支援経過に算定の根拠を記録しておけば問題ありません。
通院時情報連携加算は医師との情報交換の記録
通院時情報連携加算については、支援経過を指導者が確認されました。
- ケアマネが利用者の必要な情報を医師に提供しているか
- 医師から利用者の心身状況についての情報提供を受けているか
利用者についての心身状況を医師と共有した記録があるかどうか…がポイントです。
「どこかに記録したはずだけど、どこに書いたか見当たらない」とならないように、誰が見てもわかりやすく支援経過に記録しておく必要があります。
こちらの記事では、運営指導を見据えた支援経過の書き方をまとめています。
ターミナルケアマネジメント加算はターミナル期であることの診断が必要
前提として、該当する利用者がターミナル期であることを医師が診断しているか?
それをもって関係者で「ターミナル期」であることを共有し、「ターミナルケア」を開始します。
ほかにも、死亡日及び死亡日前14日以内に2日以上訪問し、得た情報を医師やサービス事業所に情報提供しているか、わかるようにしておかなければなりません。
私の事業所ではMCSを活用し、在宅医、訪問看護などとタイムリーに情報共有し、それをプリントしてファイルに綴じておいたので問題なくクリアすることができました。
まとめ:各種加算のポイントを押さえておこう

居宅ケアマネ歴14年、今回が3回目の運営指導となった私。
その経験をもとに、運営指導【各種加算編】を紹介しました。
大切なことをまとめておきます。
- ケースファイルの選定
→私の経験では3回の運営指導のうち、こちらで選定できたのは1回のみ - 初回加算
→2区分以上の変更、居宅支援2か月空いて算定するケース - 入院時情報連携加算
→入院日時の記録 (Ⅰ)か(Ⅱ)か、その根拠を記録 - 退院退所加算
→退院加算(ロ)は病院の診療報酬、退院時共同指導料2の注3の要件を満たしているか - 通院時情報連携加算
→利用者についての心身状況を医師と共有した記録 - ターミナルケアマネジメント加算
→ターミナル期であることを医師が診断しているか
→死亡日及び死亡日前14日以内に2日以上訪問し、得た情報を医師やサービス事業所に情報提供した記録
冒頭にもお伝えしたように、保険者によって注目する部分に違いがあると思います。
「運営指導=自主点検表+集団指導」です。
私の体験はあくまでも参考であって、皆さんの保険者の自主点検表・集団指導をしっかり確認して運営指導に挑んでくださいね。
本記事に記載されているノウハウおよび手順は、筆者(主任介護支援専門員)の長年の実務経験と、特定の地域・事例における解釈に基づくものです。介護保険法、運営基準、地域の条例、および各保険者(市町村)の解釈は常に更新・変更される可能性があります。個別の判断や法的な解釈については、必ず所属法人の指導者、専門機関、または関係自治体にご確認のうえ、ご自身の責任においてご活用ください。

